Chef's Table “シェフズテーブル”
もともとは大きなレストランの厨房で、シェフの仕事をリアルタイムで観賞しながら食事を愉しむ。というコンセプトでスタートした、割と新しいレストランのスタイルです。
グランメゾンのような、キッチンとダイニングが完全に独立したレストランならではの斬新な試みです。
名の通ったシェフのお店でも、実際にそのシェフが調理する姿を見られることは稀なので、当然特等席となるわけです。
僕のレストランのような、オープンキッチンのお店は常にシェフズテーブルと言えるのかもしれません。
そういう意味では僕のシェフズテーブルというのは本来の解釈とは異なります。
“少人数貸し切り”という言葉が一番分かりやすいかもしれません。
つまり他のお客様のいないプライベートなKAWAMURAで、特別なフランス料理を楽しんで頂く。というのが僕のシェフズテーブルのコンセプトです。
特別料理。言ってみればフレンチのオートクチュールということになります。
一日一組のそのお客様だけの為に仕入れや支度をし、お迎えする。完全プライベートなKAWAMURAです。
普段の営業ではなかなか使えない高価な食材もこの時はふんだんに使って料理しています。
ブルターニュのオマール海老、黒アワビ、伊勢海老、トリュフ、キャビア、ジビエなど使いたい食材はいくらだってあります。
今までもこのようなことは、お馴染み様のご要望でたくさんしてきてはいたんですが、表向きではありませんでした。
新しいKAWAMURAでは多くのお客様にこの”シェフズテーブル”を知って頂きたいと思い、ここに書かせていただきました。
このスタイルはワイン会などでもよく利用されています。当店はワインのお持ち込み結構でございますので、お客様のワインとのマリアージュなど事前に打ち合わせをして特別料理をお作りしています。新しくチャレンジする料理や、初めて出会うワインなどには、僕自身凄く勉強させて頂いています。
ゲストの数は、カウンター席が6席なので多くとも6名様までが理想です。7名様以上はどうしてもテーブル席併用となるので、僕の想う調理の臨場感がどうしても薄れてしまうように思うからです。
素材が調理させる様子を目、耳、鼻、舌、五感すべてで愉しんで頂く。
KAWAMURAのまた新しい一面を知って頂ける良い機会になればと思っています。